ぽわろんの推理ノート

仕事について、人生について、人間のあれこれを考察します

人の成長する姿に感化される

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こんにちは、ぽわろんです。

 

ぽわろんの職場は留学生の多い学校です。

まだ10代の学生から、悩める20代の若い学生が多いです。

日本に留学して真剣に人生に迷い、決断していく彼らを見ていると、自分も感化され成長させられる気がします。

 

今日は中国から来た女子学生のエピソードをお話します。

 

消極性な第一印象

彼女は今、日本語学校に通っています。

進学先の学校見学として、ぽわろんの学校に今年の夏、訪れました。

最初に来た時の印象は、すごく内向的な子。

お姉さん的な存在の友人に手を引かれて、おずおずとやってきました。

 

彼女が志望したのは、ビジネスコミュニケーションを学ぶ学科。

周りは元気で明るく、コミュニケーションスキルが高い学生ばかりです。

 

彼女は中国の大学で日本語を専攻していましたので、日本語の能力は高く、文章はよく書けます。

しかし、消極的でほとんど喋りません。

本当にそのコース選択でいいのかな?と心配になりました。

 

問題発生と決意

秋になり、彼女はぽわろんの学校を受験することを決めました。

しかし、ここに来て彼女が出願の要件を満たしていないことがわかります。

日本語学校の出席時間が足りなかったのですね。

 

彼女はショックを受けていました。

残された道は、出席時間を満たすまで、毎日学校に休まず行くこと。

要件を満たすのに何ヶ月かかるかによって、他の学校に入るチャンスも逃してしまいます。

彼女にとって不安な道です。

 

帰って自分の学校で相談し、もう一度受験を考えるように言いました。

 

ぽわろんは正直、彼女は諦めるかな?と思いました。

 

しかし、その後彼女がくれたメールにはこんな言葉が書いてありました。

 

迷惑をかけてしまい、本当にごめんなさい。

私は人との付き合いが苦手です。苦手な分野を選んで、自分を変えたいです。明るい人になりたいです。

 

何も喋らない彼女が、内心でこんなことを思っていたと知り、グッときてしまいました。

彼女を見ていると、まるでぽわろんは自分を見ているかのよう。

自分を変えたいと思う彼女のために、何でもしようと決意しました。

 

転換

秋から冬になり、彼女どうしてるかなと思っているうちに、やっと要件を満たしたと連絡が入りました。

 

口でどんなに言っても、やっぱり頑張れない人もたくさん見てきました。

しかし、彼女は約束通り毎日休まずに学校に行き、チャンスをもう一度手にしたのです。

 

その頃ぽわろんは彼女の志望する学科長に、なんとか彼女を推そうと画策します。

しかし、今までの出席状況と、彼女の消極性から、どうしても合格はスレスレで危うい状況は変わりません。

 

そこで、急遽、彼女にIT系の学科の見学にも来るように持ちかけました。

IT系の学科長は、彼女の頑張りや能力を充分に考慮してくれる人なのです。

 

彼女は頑張りました。

初めて来た時は友達に手を引かれて来ましたが、今回の見学は1人でスーツを着てやってきました。

一番前の席で積極的に話を聞き、ITの授業を受けました。

 

彼女の志望していた学科とは全く違うコースなので、やりたいことと違うよなあ、という不安はありました。

IT系の方がレベルが高く、そちらの適性検査に通れるかの心配もありました。

 

しかし、彼女は適性検査をパスし、晴れ晴れとした顔で、ITで頑張りますと言ったのです。

その後、くれたメールにはこんなことが書いてありました。

 

さっきの授業は面白かったです。真剣に考えました。私はビジネスよりもITの仕事が似合ってるかもしれません。

チャンスを頂いてありがとうございます。

私は頑張ります。失望させませんよ!

 

この力強さ、これはもう彼女を入学させるしかないという気持ちが確信に変わりました。

色々と取り計らって、最後まで出来ることを全部やってよかった、そう思った瞬間でした。

 

最後に

ぽわろんも文系出身でIT系の会社に飛び込んだ経験から、その不安はよくわかります。

でも、実際は文系出身でSEとして活躍している人がたくさんいることを知りました。

文系の人の持つ、読解力や伝える力はSEにとっても大きな武器になります。

 

だからこそ、彼女にも自分でもできることを知って、自信を持ってもらいたい。

こういう学生は入学してからキラキラと輝く活躍を見せてくれることがあります。

 

その活躍を見て、感化され、また自分も成長するのだと思います。

 

「失望させませんよ!」

いつか、自分も人に言ってみたい言葉です。