ぽわろんの推理ノート

仕事について、人生について、人間のあれこれを考察します

兄を見送る日

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こんにちは、ぽわろんです。

 

ぽわろんには3つ歳の離れた兄がいます。

 

ぽわろんと兄は、面白いくらいに真逆の性格をしています。

 

ぽわろんと兄の性格を比較すると、

    慎重派 と 行動派

    温情型 と 激情型

    内向的 と 外向的

    地味 と 派手

    堅実 と 気まぐれ

    常識的 と 破天荒

    他人中心 と 自己中心

    頭脳派  と  肉体派

 

こんな感じで見事に、正反対。

まるで別世界の住人です。笑

お互いに相容れず、家族でなければ接点は全くなさそうなタイプの人。

それがぽわろんにとっての兄です。

 

兄という人

兄は子どもの頃から気が短かい人でした。

ゲームなどで負けると機嫌が悪くなって暴れるので、妹であるぽわろんの方が気を遣ってわざと勝たないようにしていたほどです。

 

自己中心的で、わがままが当たり前。

家族は兄に振り回されっぱなしでした。

我が家では王様です。

 

大学3年生の時、「もう学ぶことはない」と勝手に中退を決めてしまったのも家族を驚かせました。

しかし、一度交通事故に遭って死にかけた時は、「もう、この人は生きてさえいてくれればいい」という境地に達しました。

 

サッカーを愛し、20代の頃は自分の応援するチームの試合を観に、広島や福岡までヒッチハイクで旅することも、時には海外まで遠征することもありました。

ぽわろんは実際にヒッチハイクで旅する人を、テレビ以外では兄しか見たことがありません。

 

仕事よりもサッカーの試合優先の生活だったので、会社勤めはせず、サッカー関係のお店の店長など、好きなことを仕事にしていました。

 

いつもその日暮らしで、貯金がゼロでもあっけらかんとしています。

お金がなくても、どこにでも行ってしまう兄。

中国で1ヶ月放浪したり、ブラジルのサッカー選手宅に招かれて行ったり、イタリアや、オーストラリア、スウェーデン、いろんなところでサッカーを観ては、地元の新聞に上半身裸で応援している恥ずかしい写真が載ってしまうこともありました。

 

こんな兄ですが、この自由奔放な生き方、破天荒な性格に人は魅かれるのか、周りの人に愛され、いつも多くの友人に囲まれています。

兄にはお金がなくても、人脈という宝があるのです。

なので、仕事もなんとなりますし、困ったら誰かが助けてくれるのでしょう。

 

兄の歴代彼女たち

兄の女性関係も、ぽわろんとは正反対です。

ぽわろんがずっと同じ人とお付き合いして、結婚した一方で(これも極端なのですが)、兄は彼女を取っ替え引っ替えしていました。

気づいたら彼女の親と同居生活をしていたり、15歳くらい年下の彼女と付き合っていたり、しばらく会わないと、びっくりすることも多いです。

 

その彼女たちがまた、ぽわろんの周りにはいないタイプの派手でモデルのような女性ばかり。。

 

小さい頃、ぽわろんは兄にこんなことを言ったことがあるそうです。

「お兄ちゃん、結婚するなら私と同い年の子がいいな。そうしたら友達になれるでしょう?」

 

それをなぜか覚えていた兄。

いつか、「ほら、お前と同い年の彼女だぞ。」

と紹介されたことがあります。

 

しかしその彼女も、派手なメイクやドレッドヘアが目を引く圧倒されるような方で、地味なぽわろんはなかなか会話の共通点が見出せなかったのでした。

 

兄を見ていて思うこと

兄を見ていると、人に気を遣ってばかりで真面目に生きている自分がなんだか馬鹿らしく思えることもあります。

自分のしたいように生きて、人に愛されるのですから。

 

また、兄の行動を見ていると、適当でもなんとかなるんだな、とも思います。

「時間がないから〜できない。」「お金がないから〜できない。」ぽわろんが考えがちのこの思考も、兄にかかれば言い訳として吹き飛ばされます。

 

そして、自分とは全く違うこの人は、なんだかんだで自慢のお兄ちゃんなのです。

自分だったら夢物語のような話も兄だったら現実にできるんだなあとワクワクしますし、やりたいように生きてもいいんだなと勇気をもらえたりします。

 

兄を見送る

なぜ今、兄とぽわろんの関係を振り返ってみたかというと、しばらく兄と会えなくなりそうだからです。

また急に仕事を辞めて、地元を離れた新天地で事業をするそうです。

 

それもまた兄らしいなあと。

急きょ家族で最後の晩餐をしました。

家族全員のお好み焼きを焼いてくれる兄。

王様だった頃と比べると、だいぶ大人になりました。

しみじみ…

 

盆暮れに帰省するような殊勝な人ではないので、この先何年も会うことはないでしょう。

 

しかし、

「じゃ、達者でね!」

こんな簡単な挨拶で見送りました。

 

(どこかで元気でいてくれればいい)

妹はいつでもそんな風に思ってます。

またいつか聞かせてくれる武勇伝を楽しみに…。